クルマの通行を妨害する自転車にイエローカード!!? 果たして効果は出るのか

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和歌山県警・田辺警察署は2日、地元の高校の始業式に合わせ、自転車で通学する高校生に対して交通マナーの徹底を呼びかけ、悪質な乗り方をしていた生徒に対しては独自に作成したイエローカードを手渡した。田辺署管内では自転車通学を行う高校生に対してのクレームが殺到しており、今後は学校などと連携して道路交通法での処罰も視野に入れていくとしている。

田辺市内には4つの高校があり、4校合わせて3000人あまりが通学しているが、その大半が自転車利用となっている。このため、午前8時からの登校時間帯と、午後4時すぎの下校時間帯には周辺の道路が自転車で埋め尽くされる状態となる。友達と話しながら5人が並列で走るようなシーンも珍しくなく、クルマを運転するドライバーからは「いつも接触しそうでハラハラする」や「道いっぱいに広がって通行できず、仕方なくクラクションを鳴らしたらツバを吐かれた」などのクレームが田辺署や学校などに寄せられていた。

このため、田辺署では二学期の始業式となる2日に学校側と連携し、自転車の通行を徹底させるため、あまりに悪質な乗り方をしている生徒に独自に作成したイエローカードを手渡すというキャンペーンを行った。今回は警告だけだが、信号無視や通行区分違反、他車への危険行為があった場合、発見した警察官が名前を聞き取って学校側に通報するとともに、道交法違反の罰則対象として反則キップの交付も行うという方向に転換していくという。

ただし、大半の生徒は自転車が道交法で定められた「車両」であることは知らず、警官から2人乗りや右側通行を注意され、「今度やったら罰金です」と言われて露骨な嫌悪感を示す生徒もいたという。

田辺署ではこのシステムの導入によって、市民からのクレームが減るのではないかと期待をするが、相手は今どきの高校生だけに「実際に罰則が適用されないと変わらないのではないか」と危惧する見方もあるようだ。

《石田真一》

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