スバルテクニカインターナショナル(STI)は18日、「第20回V-RALLYインターナショナル日本アルペンラリー」東京セレモニアルスタート会場において、スバル『インプレッサWRC2003プロトタイプ』を発表した。
量産型の新型『インプレッサ』は先月26日、パリモーターショーにおいて欧州向けに2003年モデルが発表されたが、今回披露されたプロトタイプは、この新型インプレッサに対し、エンジン、ロールバー、ボディ・パネル、エアロパーツなどに改良を加えたもので、スバルワールドラリーチーム(SWRT)、富士重工業、STIが新型インプレッサと同時に開発を進めてきたもの。これにより、ラリーカーに求められる機能や性能を、ベースモデルの段階から取り入れることが可能となり、特に空力性能や冷却性能を向上しているという。
このプロトタイプを前に、555・SWRTチーム代表デイビット・ラップワースは「WRCは以前にも増してハイレベルな競技になっており、どのステージでもまさに最善を尽くさなければ勝つことは出来ない。私の知る限り、このプロトタイプはインプレッサの開発における更なる大きな前進を体現している。それはまさに最先端の技術によるもの」と語る。
「現在、約1年にわたってプロジェクトに取り組んでおり、日本のスバルのスタッフ達と以前よりさらに緊密な協力体制で開発を進めている。新しいロードカーとラリーカーのデザインは、双方のデザインチームでアイデアをやりとりするツー・ウェイ・プロセスによるもので、この協力体制の賜物である新型ロードカーが、今度は私達にWRCでの勝利をもたらす番だ」
デイビット・ラップワース代表は続ける。「プロトタイプは、従来モデルに数多くの改良を施したものであり、たとえばボディシェルは軽く堅固になり、エアロパーツはフロント部分を小さくすることで全体的に空気整流性能が向上している。それ以上に、見えないところにたくさんの改良が施されているが、まだ設計作業が完了していなため秘密」
「このプロトタイプは初めてのフルスケールでの試作車で、来シーズンに向けてまもなくテストを開始する予定。このクルマを投入するのは、来シーズンの第1戦、モンテカルロ・ラリーを目標にしている」