電動モーター付きスケーターはやっぱり原付---運転者を無免許で書類送検

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兵庫県警は8日、電動モーター付きスケーターを公道で運転し、今年9月に乗用車と出会い頭に衝突する事故を起こした尼崎市在住の23歳女性を道路交通法違反(無免許運転)の疑いで書類送検したことを明らかにした。補助動力付きのスケーターを原付バイクにみなし、無免許運転を適用するのは熊本県での案件に続いて全国で2例目。

警察の調べによると、この女性は9月5日の午後6時ごろ、兵庫県尼崎市内の市道で電動モーター付きスケーターを運転中、交差点を曲がろうとしたクルマと衝突して転倒するという事故を起こした。女性は転倒した際に足を負傷している。

警察では事故を起こした電動モーター付きスケーターを任意提供してもらい、分析を進めてきた。その結果、モーター出力が定格出力0.6kWをわずかに超えており、速度も運転免許不要のシニアカー(電動車いす)の上限値である9km/hを大きく超えていることがわかった。このため原付バイクと同様に運転免許が必要であると判断。今回の書類送検を決めた。

女性にこの電動モーター付きスケーターを販売した尼崎市内の販売店は、客に販売する際にこの事実を知らせていなかったことから、県警では免許が必要であることを徹底するように要望したという。

警察庁が定める規定では、原付バイクと同様の出力があると認められた場合、運転免許証が必要になるのはもちろん、スケーター自体の型式証明とナンバープレートを取得することも義務になる。これまで販売店側は「免許が必要ない」ということで販売してきたが、今後はこうした規定を守ることが要求される。

なお道路運送車両法と道路交通法を厳密に適用すると、今回事故を起した車両は軽自動車となり運転には普通免許が必要だ。しかし当局ではそこまで杓子定規な運用はせず、当面は現実的に原付バイクとみなす方針のようだ。

《石田真一》

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