【東京ショー2002総括】“進化の予感”明言は三菱だけ

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【東京ショー2002総括】“進化の予感”明言は三菱だけ
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だが、ハイブリッド車の発売時期については、三菱が社運を賭けて「2004年にも発売する」と明言した以外は、いすゞ『エルフ』やマツダ『タイタン』などは「数年以内の実用化を見込む」程度にとどまっていた。

「規制値をクリアするのは生き残るための必須条件。低公害化は避けて通れない」(井田義則・いすゞ社長)だけに、メーカーによっては台所が“火の車”でも無理を承知で環境技術に莫大な投資をせざるを得ない裏事情も見え隠れしていた。

そのことは、トラック・バスばかりではなく、福祉車両にも当てはまる。ここ数年販売台数が急増しているとはいえ、年間の市場規模は3万台強。このため、福祉車両の場合、特装車のケースが主流で「ある程度採算を度外視しても社会のニーズに応えたい」としているコンセプトカーが目立っていたのも今回の商用車ショーの特徴だ。

こうした開発競争は、トヨタやホンダのような体力に余裕のある企業は有利だが、大半はコンパニオンの経費まで切り詰めなければ参加できないほどの経営状態が厳しい企業である。

その点、日産と日産ディーゼルはブース内に広々としたスペースの「ゲストラウンジ」コーナーを設けて、ディーラーから派遣された相談員が接客に努め、顧客の囲い込み作戦に乗り出していた。商談を最優先とするのは欧米などのモーターショーでは珍しくない光景だが、これまでお祭り騒ぎのイベント中心の東京モーターショーに対し、一石を投じたことは間違いない。これも“進化の予感”だろう。

《福田俊之》

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