気になるニュース・気になる内幕——今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2002年11月12日付
●三菱自動車、再建の切り札「コルト」30年ぶり復活、コンパクトカー激戦(読売・10面)
●自動車工業会など18団体、「道路」上乗せ税率廃止求め決起大会(読売・10面)
●社説「産業再生機構」ゴーン社長が必要だ(朝日・2面)
●「本田宗一郎と井深大展」から、(1)高い理想のオリジナルエンジン(朝日・34面)
●トヨタ、フィアットの工場買収の意向、イタリア紙報道(産経・9面)
●高速道、新路線建設、民営化会社に義務付け(日経・1面)
●日本自動車殿堂にスズキ・鈴木会長ら発表(日経・13面)
●ホンダ「アコード」女性誌編集者の意見採用の特別仕様車(日経・35面)
ひとくちコメント
三菱自動車工業が待望のコンパクトカー『コルト』を発表した。この日は会場となった都内のホテルの大宴会場には特設の商談会コーナーも設けられ、「初日で1000台の予約受注を目指す」(岩国穎二副社長)と豪語するなど、顧客の囲い込み作戦にも積極的に乗り出していた。
そのユニークな“仕掛け”が報道陣にも受け入れられたのだろうか、きょうの一般紙も経済面の半分近いスペースを割いて派手に取り上げている。新車の発表会としては異例の扱いだ。筆者も午前11時からの記者発表会に出席したが、再建のカギを握る「シンボルカー」となるだけに、会場内でもその意気込みは充分に伝わってきた。
ただ、気掛かりだったのは、「1000台の予約受注」。朝日によると「午後8時前、エクロート社長は1000人目の成約者と握手。クラッカーが鳴らされ、営業部隊は気勢を上げた」と報じており、初日の目標はクリアされたようだ。しかも、毎日は「1302台の受注があった」と詳しく伝えている。
きのうは夕刻から日本自動車工業会など18団体による「道路暫定税率」の廃止求める総決起大会が開かれたが、読売だけが小さく掲載していた。他紙の自動車担当は夜遅くまでコルトの誕生でホテルに釘付けされていたのだろうか……。