過労運転は運転手だけの判断じゃない---検察が運行管理者の責任追及へ

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今年8月、渋滞中のクルマの列に居眠り運転の大型トレーラーが追突し、その後に発生した車両火災で11人が死傷した事故で、津地検は事故を起こした運転手が勤務する運送会社で運行管理責任者を務めていた日立営業所の所長と、同営業所の車両係長の2人を道路交通法違反(過労運転容認)の罪で起訴したことを明らかにした。

この事故は今年8月10日、帰省ラッシュで混雑する東名阪自動車道・鈴鹿インターチェンジ付近で起きた。渋滞で停車中の車列に後方から走ってきた大型トレーラーが追突。漏れた燃料タンクに引火して起きた火災で5台が全焼し、逃げ遅れた11人が死傷している。

事故の原因はトラック運転手の居眠りによるものだが、その後の調べでこの運転手が会社から過酷な勤務を命じられ、著しい過労状態であることがわかった。事故を起こしたときには、8月7日から11日まで続く連続行程の途中で、この間に荷捌きも含め、茨城県日立市と大阪府大阪市を2往復することが会社から命じられていた。

このため、地検では「運転手のみに責任を追及するのは酷である」として、この運転手が勤務する運送会社で運行管理責任者を兼務する営業所の所長と、実際にトラックの手配を担当する車両係長の2人についても責任を追及する構えを見せてきた。

様々な押収資料を分析した結果、この2人が過酷な勤務を運転手に命じていた状況が明らかになったとして、道交法違反(過労運転容認)の罪で起訴することを決めた。

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《石田真一》

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