速度超過が前提のスケジュール…運送会社に道交法の責任

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兵庫県警は9日、運転手に速度違反を前提としていた運行を命じていたとして、神戸市中央区内の運送会社と、その会社で運行管理者を務める51歳の男を道路交通法違反(速度超過下命)容疑で書類送検したことを明らかにした。危険運転致傷容疑で逮捕した同社の運転手の供述から会社の関与が発覚したという。

兵庫県警交通捜査課、高砂署などの調べによると、この会社から下請けの形で業務を委託されていた42歳のトラック運転手が今年10月、法定速度を30km/h超える速度超過状態で赤信号の交差点に進入。別のクルマと出会い頭に衝突し、運転していた69歳の男性に軽傷を負わせるという事故を起こした。トラックは現場から逃走したが、11月6日までに運転手を道路交通法違反(信号無視、速度超過)と危険運転致傷の各容疑で逮捕。取り調べを進めていた。

その結果、この運転手に仕事を依頼した会社が、常に速度超過を起こしていないと間に合わないというスケジュールで運行予定を組んでいたことが発覚。会社がそれを運転手に徹底させていることもわかった。

このため、県警では事故を起こした運転手だけではなく、過酷なスケジュールを命じていた運送会社にも速度超過の責任が及ぶと判断。法人としての運送会社と、運行管理者の男を共に道交法違反(速度超過下命)容疑で書類送検した。

過労運転や過積載で道交法に定められた「下命・容認」が認められたケースはこれまでにもあるが、速度超過で認められるケースは珍しい。

《石田真一》

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