コマツ、既販売分の重機にイモビライザーを提供してATM襲撃防止へ

自動車 ビジネス 企業動向

建設重機メーカーのコマツは7日、パワーショベルなどを使い、銀行や消費者金融などの無人店舗を襲撃し、ATM(現金自動預払機)から現金を強奪する事件が多発していることを受け、同社の重機を使用する顧客に対して複製が困難なカギを無料で配布するサービスを開始した。さらに高度なイモビライザーについては割引販売として提供するという。

これは警察庁から「メーカーとしても何らかの対策を施して欲しい」という要望を受け、他のメーカーに先駆けて行われることになったもの。警察庁の発表では、建設重機を使ったATM破壊は昨年1月から全国で急増しており、昨年1月から10月末までの間に11都道府県で約1億7700万円に上っている。発生件数としては昨年同期と比べ、実に34件も増加した。

事件が急増した背景には、一定時期より以前に製造された重機のキーがクルマのように「その車両ごとに異なる」のではなく、同一メーカーの重機であれば「同一のキーで動かすことが可能」というところにあったと警察は判断。メーカーに対して「キーの構造変更と、高度なイモビライザーなどの導入するように」と要請した。

コマツでは「自社商品が窃盗に利用されるのは看過できない」として、昨年12月末から顧客に対して合鍵を使うとエンジンが始動しない「ニューセイフティーキー」と呼ばれる特殊キーの無料配布を開始。さらに高度な防犯システムを求める顧客に対してはパスワード入力方式の電子キーなど、従来価格よりも格安で提供することを決めた。

また、今後販売する機種については、これらシステムの標準装着も検討。類似犯罪の発生防止対策を急ぐという。

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《石田真一》

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