駅の階段は“公道”ではない---RV暴走男の免許証は無傷で残る

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13日、若い女性を追いかけながら走っていたRV車がJR山形駅のコンコースにつながる階段を駆け上がり、手すりなどを破壊したまま逃走。後に運転していた20歳の男が建造物損壊容疑で逮捕されるという事件が起きたが、山形県警が「駅構内は民有地であり、法的には道路で無いことから道路交通法の適用はできない」とする決定を15日までに行っていたことがわかった。現段階では容疑者に対しての刑事罰適用は決定的な情勢だが、運転免許に関する行政処分を行うことはできず、危険な暴走行為を行いながらも免許停止などの処分は一切行われない。

この事件は13日午後、JR山形駅構内で発生した。ナンパをしようと若い女性に声を掛けていた20歳の男が、自分のクルマをバカにされたことに腹を立て、この女性をクルマに乗ったまま執拗に追いかけた。女性は身の危険を感じて駅コンコースへとつながる階段を上ったが、男が運転するRV車はそのまま階段に侵入。金属製の手すりをなぎ倒しながら50メートルを暴走した。

男は後に建造物損壊容疑などで逮捕されたが、現場が民有地(JR東日本とその関連会社の所有地)であり、さらには山形市が階段設置の際に定めた「山形市歩行者専用自由通路の設置及び管理に関する条例」でも「建造物である」と明記されていることが警察の調べで判明した。当初は道路交通法違反の適用も視野に入れていた警察も「道路でない」と明記されている以上は適用を見送るしかなく、男に対しては運転免許に関する行政処分ができないという結論に達した。

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《石田真一》

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