全米、いや世界最大とも言ってもいいエレクトロニクスショー「2003インターナショナルCES」が、ネバダ州ラスベガスで1月9日−12日の日程で開催された。このショーは、ホーム用家電一般から、オーディオ&ビジュアル、ネットワーク、カーオーディオなどの新製品が一同に集められ、展示と同時に世界中のディーラーが集まっって商談を行うトレードショーとしても知られる。
聞くところによれば、業界は1年間の収入の約2割をこのショーで稼ぎ出すというから、各出展者、並びに入場者に力が入るのは当然だ。今回は、一昨年、増床が実現したラスベガス・コンベンションセンターを中心に、ヒルトンホテル、リビエラホテル、アレキスパークホテルの全4カ所を使っての開催となったが、その広大な広さは相変わらず健在。端から端までを見て歩くには、相当の時間と気合いがないと不可能と思えるほどとにかく広い! その中を華やかなムードいっぱいで展開となった。
アメリカ市場では何と言ってもカーAVが年150%もの伸びを見せるほどの盛り上がりを見せている。日本では、カーナビとカーAVの組み合わせがセットとなることが多いが、ナビへの人気が今ひとつ盛り上がらないアメリカでは、モニターがあればそれはカーAVを楽しむことを意味する。そうした状況を背景に、この分野への新製品が数多く登場したのだ。中でも各社共にモニター一体型のDVDプレーヤーには大きなウェイトを置いて商品展開を行っていた。
パイオニアは7型モニターを備え、5.1chデコーダー、4chアンプを1DINヘッド+ハイダウェイユニットにオールインワンとし、その上でDVDオーディオの再生も可能にしたニューモデルをプロトタイプとして展示。同時に廉価モデルとしては6.5型モニターを備えたモデルも展示していた。7型の方は、日本市場へも投入が予定されているという。それと、モニターレスのDVDヘッドユニットとしては、ディスプレイを0ELからFL表示とした廉価モデル「DVH-P5000MP」を投入し、ラインナップの充実化を図っていた。
アルパインもこの分野での新製品を投入したメーカーのひとつだ。やはり、7型インダッシュモニターを備えた上で5.1chデコーダーや4chアンプまでを内蔵したモデル「IVA-D900」をラインナップ。パイオニアと比べるとDVDオーディオに対応していないのが弱いけれど、ブランド力でそれを挽回しようとしている。
ソニーはDVDシステムのすそ野を少しでも広げようと、DVDプレーヤーと天井備え付け用7型モニター、二つのヘッドホンをワンパッケージ化とするシステムを用意した。アメリカではリア用モニターへの需要が極めて高いが、システムを組む際に必要なものを一通り用意して価格面でもお買い得感を作り出して提供しようというのだ。名付けて『DVD Dream System』。残念ながら日本市場への投入はなさそうだが、アメリカでの価格はすべて揃えて1000ドル! これはかなりお買い得と言っていいだろう。
イクリプスはインダッシュモニター付きDVDヘッドユニットをタッチパネル機能付7型モニターへとサイズアップしたAV3432を展示。また、ナカミチもカーAVへの初参入となるニューモデルをプロトタイプとして展示し、この夏頃までに北米市場で展開をする予定だという。
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