情状酌量の余地なし---車両火災を放置して逃走の窃盗犯、懲役8年に

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盗んだクルマの車内を物色しながら前方をよく見ないままハイスピードで走り、信号待ちで停止していたクルマの後部に激突。これが原因で生じた車両火災で運転者を死亡させ、業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ、無免許運転)などの罪に問われた30歳の男に対し、札幌地裁は13日、求刑通り懲役8年の実刑判決を言い渡した。

事故は昨年9月22日の未明に発生している。札幌市手稲区内の道道で、信号待ちをしていた乗用車に後方から走ってきた別のクルマが高速度で追突。弾みで衝突された側のクルマの燃料タンクに引火。運転していた24歳の男性が脱出することもできず、そのまま焼死したというもの。

別の窃盗未遂事件で逮捕された男が、この事件の現場から逃走していた男とよく似た人相だったことから警察が追及したところ、男が「怖くなって逃げた」と犯行を自供したため、逮捕されている。

検察側は論告求刑公判の際、「交通事犯では他に類を見ないほど悪質で、殺人に比肩する」と主張し、殺人罪並みの懲役8年を求刑。札幌地裁の遠藤和正裁判官も「相手のクルマを炎上させながら、救護措置を取らずにその場から逃げ出すなど無責任かつ非人道的であり、情状を酌量できるような事情はみじんもない」と検察の主張を全面的に認め、被告に対して求刑通りの懲役8年の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

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