暴走できる状態のクルマを放置した責任は重い---駐車場事故で主婦送検

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昨年12月、秋田県八竜町内のショッピングセンター駐車場で、セレクターレバーがDレンジに入ったままの状態で駐車されていたクルマが暴走し、79歳の女性が事故の翌日に死亡した事故が起きたが、秋田県警は14日、このクルマを所有し、事故当日も運転していた55歳の女を業務上過失致死容疑で書類送検したことを明らかにした。

この事故は昨年12月11日の午後に起きた。八竜町浜田のショッピングセンター駐車場に止まっていた軽自動車が無人のまま動き出し、歩いていた79歳の女性に衝突した。女性は衝突の弾みで転倒したが、クルマはそれでも止まらず、倒れている女性を乗り越えるように動き続けた。駐車場に居合わせた人たちが異常に気づき、クルマを数人がかりで持ち上げるなどして女性を助け出したが、事故の翌日に収容先の病院で死亡している。

事故を起こしたクルマを所有する55歳の女は、オートマチックシフトのセレクターレバーをDレンジに入れたまま、エンジンをかけっぱなしにし、さらにはサイドブレーキも使用していない状態でクルマを離れ、買い物をしていたという。

事故を起こしたクルマはトルクコンバータが劣化しており、Dレンジに入れっ放しの状態でも、通常はクリープを起こさないことが後の車両検分で確認された。しかし入れっ放しになっていたエアコンが作動した際には瞬間的にエンジンの回転が上がり、車両に負荷のかかっていない無人状態においてのみ、クルマが動き出してしまうことがわかった。

秋田県警では女の処遇を慎重に検討してきたが、停車時における最低限の安全確保(エンジンの停止)を怠ったことが事故に結びついたと断定。女を業務上過失致死の疑いで秋田地検能代支部に書類送検した。

《石田真一》

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