採りすぎてはいけない---酒気帯び容疑での血液検査でトラブル

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高知県は18日、呼気検査を拒否した酒気帯び運転容疑者の男性から血液を採取した際、捜査令状よりも多い量の血液を採取した件について、採血の違法性を認めて和解するという方針を示した。24日の定例県議会の席上、和解金15万円を支出することの承認を求めるという。

これは2000年10月、酒気帯び運転容疑で血液検査を強制的に受けることになった高知市在住の男性が、高知県(高知県警)を相手に総額110万円の賠償金を求め、提訴していた民事訴訟が基になっている。

トラブルは2000年10月11日未明に起きた。原告の男性が高知市内の市道を走行していたところ、後方から追走してきたパトカーから停止するように命じられた。男性はパトカーを追い抜く際、ウインカーを使用していなかったとして道路交通法違反(合図不履行)で現行犯逮捕されたが、この際にパトカーの警察官から「車内からアルコールの匂いがする」との指摘を受けた。

警察官は男性に対して呼気検査の実施を求めたが、男性は「心当たりがない」といってこれを拒否。現場で警察官と押し問答になったが、警察は酒気帯び運転容疑で捜査令状を取り、男性から血液を採取してアルコール濃度をチェックすることになった。アルコール濃度を測定するために採血された量は10mlだったが、捜査令状には「4mlを採取する」と書かれていたことが後にわかり、男性は「令状で認められた量よりも多く血を採られた」と激怒。警察の捜査によって不利益を被ったとして総額110万円の損害賠償を求める裁判を高知地裁に提訴していた。

高知地裁は県に対して和解を勧告。県は当初争う姿勢を見せていたが、「裁判所の勧告に従う」という結論に達し、15万円の和解額に同意した。

《石田真一》

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