事故の被害者は無免許運転---身代わり出頭した兄の供述で偽装発覚

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北海道警は19日、自分の無免許運転を隠蔽する目的で兄に身代わりを頼んだとして、35歳の男を道路交通法違反(無免許運転)と犯人隠避教唆の疑いで、身代わりに応じた40歳の男を犯人隠避の疑いで逮捕したことを明らかにした。

北海道警・札幌北署の調べによると、問題の事故が起きたのは今年3月27日の午前9時30分だったという。厚田村の国道231号線で73歳の男性が運転する乗用車がセンターラインを逸脱、対向してきた4トントラックが正面衝突するという事故が起きた。この事故によって双方のクルマは大破し、乗用車の助手席に乗っていた68歳の女性が死亡している。

乗用車側の責任が重いと判断されたため、トラックの運転手に対する取り調べは後日に行われたが、警察に出頭した男の証言に事実とは大きく異なる点があることに捜査員が気づいて追及したところ、無免許運転をしていた弟の代わりに出頭したことを男が認めたため、犯人隠避容疑で逮捕したという。また、弟は兄に身代わりを依頼したことを認めたため、道交法違反と犯人隠避教唆の疑いで逮捕している。

弟は交通違反の累積で無免許状態だったが、会社のトラックを日常的に使用していたという。今回の事故を起こした際には被害者側として判断されていたことから、「クルマがグチャグチャに壊れているから免許なんて見つからない」という主張に対し、現場の警察官が何も疑問を持たずに通してしまったことも一因ではないかとみられている。

ただし、無免許と犯人隠避が発覚したからとはいえ、相手車の車線逸脱で発生した事故の形態に変化はなく、事故発生の直接の責任を取らされる可能性は無いようだ。

《石田真一》

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