『レガシィ』は、2代目・3代目とツインターボを採用してきたが、4代目となる新型では、ついにシングルターボ化された。
「ツインターボは、タービンが切り替わるところでどうしてもトルクの谷がありました」と打ち明けるのは、パワーユニット研究実験第一部の川平出主査。
そもそもツインターボとは、小さいタービンでレスポンスを確保し、大きなタービンでパワーを稼ぐというコンセプト。シングルターボにすればトルクのつながりは良くなるが、レスポンスかパワーか、いずれかを失うことになる。しかしこの点について川平主査は「従来品より大径で、かつ軽いタービンを採用することで解決しました」と説明する。
大同特殊鋼製のこのチタンタービンは、従来のインコネル(鉄の一種)タービンよりも軽いため、低負荷時からよく回りレスポンスに優れている。かつ、『インプレッサ』のタービンよりも大径化することで、高負荷時の容量も確保したとのことだ。
「シングルタービンですので、低速から7000回転までトルクが連続的に伸びていきます。本当によくなりました」と川平主査は胸を張る。