ホンダは、中国広州市に建設する輸出専門の新合弁工場の起工式を29日現地で行うとともに、この新会社の社名を「本田汽車」と決めた。2004年後半に稼働し、スモールカーを当初年5万台を生産して欧州やアジア向けに輸出するが、量産メリットを出すため、このモデルを先発の広州本田でも生産、中国市場に投入することも新たに決めた。
本田汽車で生産するのは『フィット』をベースにした乗用車で、排気量は1.0リットルから1.5リットルとする。本田汽車は中国の自動車会社としては初めての輸出専門工場であり、広州市の輸出加工区に建設される。資本金は約95億円でホンダが65%、広州汽車集団が25%、さらに日産自動車と全面提携している東風汽車が10%出資した。投資額は約145億円。
本田汽車は広州本田との連携を強化するため、同一車種を広州本田でも生産することにした。大型のプレス部品や樹脂部品は広州本田で生産して新会社に供給する。広州本田は現行の『アコード』、『オデッセイ』に次いで、今年9月からは『フィット・サルーン』(日本名『フィット・アリア』)を生産するが、来年後半には4番目のモデルも投入することになった。