車内に乳児を9時間放置、その理由はやっぱり・・・

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パチンコをするため、生後9カ月の乳児を駐車場に置いたクルマの車内に放置し、熱中症で死亡させたとして重過失致死罪に問われている25歳の女に対する初公判が4日、長野地裁飯田支部で行われた。女は起訴事実を全面的に認めているという。

この事件は今年4月3日に起きている。同日午後6時30分ごろ、飯田市上殿岡にあるパチンコ店の利用客から「クルマの中で寝かせていた子供の様子がおかしい」という119番通報が寄せられた。救急隊員が現場に急行した際、生後9カ月の乳児はぐったりとしており、病院に運ばれたが1時間30分後の午後8時過ぎに熱中症を原因とした多臓器不全で死亡した。

警察の取り調べに対し、当初この女は「午後2時ごろからパチンコをしていた」と証言していたが、店員などの証言から開店時間となる午前10時前には店の駐車場にクルマを止めていたことが判明した。女は約9時間も乳児を放置していたままパチンコに没頭していたこととなり、警察では当初予定していた保護責任者遺棄致死容疑ではなく、重過失致死容疑を適用して逮捕していた。

4日に行われた初公判で、検察側は「女は入店して以来、一度も子供の様子を見に行っていない」、「防犯対策を優先し、子供がいるにもかかわらず窓を閉め切ったままにしていた」などと女の過失を指摘。さらには「母親としての自覚がないとしか思えない」と結論づけ、「車内へ置き去りしないよう再三注意されていたにもかかわらず、パチンコにのめりこみ、結果として我が子を死に至らせた責任は重大だ」として禁固2年を求刑した。

被告席に立たされた女は「間違いありません」と起訴事実を全面的に認めている。

《石田真一》

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