【MES2003】大黒仕様がいない!? デモカーの傾向に変化

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【MES2003】大黒仕様がいない!? デモカーの傾向に変化
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今年で4回目の開催となるモービル・エレクトロニクスショー(MES)だが、今年は出品されているデモカーの車種がこれまでのMESとは大きく違っているような印象を受けた。昨年までは台数が多かったミニバンや1BOX系が激減しているのだ。

例年、MESの会場にはミニバンや1BOX系に巨大なスピーカーをインストールしたデモカーが少なからず見られた。いわゆる大黒仕様(首都高速道路の大黒パーキングエリアに集まり、大音量で音楽を流す)と呼ばれるものだが、今年はそれがわずか数台にまで激減していた。

いくつかのショップ関係者に話を聞いたところ、大黒仕様のミニバンやワゴンが減少した理由はいくつか存在するようだ。一番大きな理由はDVDが一般化したことによってオーディオ面だけではなく、ビジュアル面にも力を入れなくてはいけなくなったからだという。

最近のプロショップは「狭い車室で5.1chの音をいかにバランスよく鳴らすか」を至上命題としており、総合的なバランスを考えなくなくてはならなくなった。

「スピーカーを並べて、音の大きさを自慢する時代ではなくなった」と明言する関係者もいたが、大黒仕様のようなクルマを作ることからショップの方が離れているため、MES会場に持ってくるクルマも非大黒化が進んだらしい。

これとは別に「景気の悪化」を理由に掲げる関係者もいた。収益という面で考えた場合には市場の規模も大きく、一般受けしやすいDVDフルシステムのインストール技術をMESの会場ではアピールした方が良いという考えだ。

「お客さんから求められれば大黒仕様のクルマを作ることができますが、ある意味では特殊な分野で市場規模も小さい。一般受けするDVDのインストールができますと、門戸を広げていかなくては経営が成り立たない」と某ショップは嘆く。オーディオだけではなく、カーナビとの両立をアピールするショップが多かったというのも、このあたりに理由があるのだろう。

かつてはインストールされた機材の価格で競う、一種「お祭り的な要素」もあったMESだが、より現実的な路線を進むようになっているようだ。

《石田真一》

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