パナソニック『ストラーダCN-DV150/CN-DV250』は、CPUや描画用プロセッサ、インターフェイス用チップ(I/O ASIC)を統合した“ウルトラ1チップ”を採用したカーナビとしては、『youナビ』(CN-HDX300D)、『CN-HDX730D』に継ぎ3モデル目となった。
インダッシュモニターを採用したCN-DV250は、今年3月に発売されたハードディスク(HDD)ナビ『CN-HDX730D』と筐体の形もよく似ているが、ドライブが異なる以外にも何か違いはあるのだろうか。
パナソニック・オートモーティブシステムズ社(PAS社)・企画グループで商品企画を担当する西浦敬二主事は「基板の形であるとか、実装方法は違いますが、メカニズムの根本はほとんど同じです」と説明する。
「インダッシュモニター付きHDDナビのHDX730Dは、昨秋に発売した『youナビ』(CN-HDX300)の延長上にあるもので、つまりは開発もほぼ同時に始まっています。今回のCN-DV250の開発スタートは今年1月です」
「HDX730Dで最大の難関だった3Dジャイロの斜め置き問題が解決し、基板の小型化によってインダッシュモニター収容スペースの確保にメドが立ったことで、DVDドライブを搭載したモデルの開発にも着手しました。システムの根本部分は共通化するということが決まっていましたから、そこからは早かった」と西浦主事。
HDX730Dの筐体内部には「もしかしたらこれはDVDドライブを搭載できるのでは?」といった空間があるように思えたが、「やはり…」といった感じがする。「発売のタイミングが数カ月分遅れるため、その間にできる改良点は全て盛り込んだ」とも西浦主事は言う。最大の違いはHDX730Dでは見送られたタッチパネルを採用したことだろう。
「HDDナビの主要購買層は30歳代以下の若い男性で、携帯電話を使い慣れていることや、レスポンスの速さを重視してタッチパネル採用は見送り、リモコンで操作することを優先しました」
「今回のモデルでは30歳代後半のファミリー層を視野にしており、リモコンよりも直感的な操作が出来るタッチパネルの方が使いやすいだろうと判断しています。指押しの負荷がインダッシュ機構に掛かることを最小限に抑える目的もあり、ちょっと触れるだけで動作するようになっています」
地味ではあるが、ナビ性能を左右する測位性能がアップしていることもポイントだ。HDX730Dでは8ch測位だったものが、CN-DV150/CN-DV250では12ch測位に変更されている。より多くの衛星からの電波をキャッチし、精度を高めている。