「脱糞は意図的じゃない」と供述---今度の護送は紙おむつ用意

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北海道警は26日、移送中のパトカーから逃走し、事件発生から79時間ぶりに函館市内で逮捕された34歳の男が極めて早い段階で手錠を切断してたことを明らかにした。男の供述が確かな場合、警察の初動体制の立ち遅れなど、明らかな失態が生じていたということにもなる。

これまでの調べでは、男は22日の午前1時30分ごろ、千歳市上長都の重機リース会社へ侵入した容疑で千歳署が逮捕。その直後に移送中のパトカー内で脱糞し、異臭に耐え切れず警官が窓を開けた際、隙を突いて車外に脱出。その後カギ付きのクルマを盗み出し、函館方面へ逃走を図ったとされる。

25日午後から行われた事情聴取で、男は自宅に立ち寄って汚れた服を着替えた後、逃走開始から7時間後の午前8時ごろ、仕事で度々訪れていた恵庭市内の鉄工所に向かい、そこの工作機械を使って手錠を切断。その後に函館方面に逃走したと供述しているという。

警察では当初、「手錠をしているため、遠くには逃走していないだろう」と考え、逃走現場に近い札幌周辺に限定した捜索を行っていた。

その後、逃走現場の近くでクルマが盗まれていたことが発覚。この段階で「クルマを盗んで逃走した可能性が高い」と判断し、全国への指名手配を行ったのは事件発生から12時間以上が経過した22日午後になってからだった。

その後も男の行方は不明のままだったが、24日早朝に盗難されたワゴン車を警戒中の捜査車両が森町内の国道5号線で発見。追跡を行ったが猛スピードで振り切られ、見失っている。

男は森町の中心部から6kmの山中にクルマを放置し、近くを通りがかったトラックの運転手に国道付近まで送るように依頼し、さらにバスを乗り継いで函館に到達。偽名でホテルを予約して泊まっていたらしい。その後、札幌に鉄路で戻ろうとしたが、函館駅で警戒中の捜査員によって発見、身柄を確保された。

男は逃走の動機については「家族を巻き込みたくなかった」と供述。脱糞については「当日は下痢気味で建物への侵入当時にはすでに漏らしていた。逃走を意図してやったわけではない」としているようだ。函館西署から千歳署まで護送する際には、警察が紙おむつまで用意していたという。

警察ではさらに詳しい逃走経路を時系列で調べるとしている。

《石田真一》

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