8日午後、茨城県つくば市内の国道408号線で、減速していたタクシーに後方から走ってきた乗用車が追突するという事故が起きた。タクシーはそのまま道路脇の病院に突入し、玄関横のベンチに座っていた女性2人を直撃した。この事故で68歳と74歳の女性が即死。タクシーの運転手が軽傷を負った。警察で事故発生の原因などを調べている。
茨城県警・つくば北署の調べによると、事故が起きたのは8日の午後3時ごろだという。つくば市要付近の国道408号線で、道路脇にある筑波記念病院敷地内に進入するために減速していたタクシーに、後方から走ってきた32歳の女が運転する乗用車が追突した。
追突した弾みでタクシーは病院内の敷地に押し込まれる形となり、そのまま50mあまりを暴走。玄関横に設置されたベンチで病院の送迎バスの到着を待っていた女性2人を直撃した。
ベンチに座っていた68歳と74歳の女性はタクシーと病院の壁面に頭を挟まれる形となり、2人とも脳挫傷で即死状態だった。タクシーを運転していた73歳の男性も首などを負傷し、そのまま病院内に連れて行かれ治療を受けた。
警察では乗用車を運転していた女を業務上過失致死の現行犯で逮捕。実際に女性2人を直撃したタクシーの運転手からも当時の事情を聞いている。警察の調べに対して女は「ふと気がついたらタクシーが目前でスピードを落としていた。ブレーキを踏んだが間に合わなかった」と供述している。
また、タクシーの運転手は「止まろうとしたが、止まれなかった」と供述しているという。複数の目撃者が「タクシーは病院内に入ってから再加速した」と証言しており、このことから警察では追突事故で気が動転した運転手がアクセルとブレーキを踏み間違えた可能性も高いとして、現場の検証などを進めていく方針。