大型免許取得は勤務中に…。警察幹部に懲戒処分

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静岡県警は11日、沼津市内にある東部運転免許センターに勤務していた運転免許課の幹部が勤務時間中に試験官を教官役にした特別講習を受け、各種運転免許を取得していたという不祥事があったことを明らかにした。

監察課はこうした手段で免許を取得した26人分の資格を同日付けで取り消すとともに、勤務中の資格取得を推奨していた当時のセンター長(現在の階級は警視)に対して減給100分の10を1カ月とする懲戒処分を実施。他の21人の幹部にも同様の処分を下した。

静岡県警・監察課の調べによると、静岡県内の運転免許センターでは、センター長などの幹部が「上位免許にチャレンジしよう」と銘打った職員を対象とした講習会を1994年ごろから実施。一般を対象とした試験が終了する午後4時以降から、センターが所有する試験用の車両を使い、試験官が教官役となって免許課の職員に特別講習を実施していた。

大型免許や普通二輪免許の取得が人気で、判明しているだけで26人が講習を受けていた。学科試験についても時間外に行なわれていたが、試験問題の漏洩はなく、通常の試験と同じ時間配分で行なわれていたとみられる。

免許取得者の中には2001年9月から2002年2月まで東部運転免許センターのセンター長を務めていた警視も含まれており、大半は警部補以上の幹部だった。

監察課ではこうした行為は地方公務員法で定められた職務専念義務違反に当たると判断。すでに退職した9人を含む26人の免許資格を11日付けで全て取り消すとともに、現職として勤務する17人と、特別講習の教官役を務めた警部補1人の合計18人に対して減給や戒告、所属長注意の懲戒処分を同日付で実施した。また、当時の運転免許課長で現交通部長の警視正ら幹部3人も監督責任を問われ、本部長注意の処分を受けている。

監察課では「こうした不祥事の発生は全国的にも珍しいと思うが、勤務中に免許を取得することは言語道断の行為だ」としている。

《石田真一》

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