秋田県警は11日、事件発生時の初動捜査に機動隊員で構成される「機動遊撃隊」を投入したことを明らかにした。本来は治安警備に当たる機動隊員を刑事事件捜査に投入する例はこれまでになく、秋田県警の試みが初となる。
これは深夜から未明の時間帯に人員配置が手薄となる秋田県警が苦肉の策として講じたもの。本来は治安警備要員として配置されている機動隊の若手隊員を中心とした「機動遊撃隊」と呼ばれるチームを作り、午後5時から午前4時まで待機。
事件発生時には県警本部の機動捜査隊とともに出動し、事件の初動捜査に当たる。管轄を問わず、県内全域をカバーする点は機動捜査隊と同じだが、隊員の平均年齢が26歳と若く、文字通り「機動力を重視した捜査を行う」ということになる。
機動遊撃隊として配置されるのは、東北管区機動隊秋田小隊に配備されている機動隊第2小隊と第3小隊の中から選抜された35人。通常は10人で1チームを構成し、3チームが交代で任務に当たることとなる。想定される出動案件は殺人、放火などの凶悪事件はもちろん、ひき逃げなど広域手配が必要となる事件全般だという。
機動隊を刑事事件の捜査要員として配置するという例はこれまでになく、今回の導入が全国でも初めてのケース。秋田県警では「若い機動隊員は体力も必要十分。突発的な事件発生時にもその機動力は十分に発揮できるだろう」と、その活動に期待しているようだ。