仙台市交通局は22日、バス営業所の敷地を一部開放して利用者用の駐車場として、自宅から営業所までを自分のクルマで、営業所から市中心部までをバスで移動するパーク・アンド・バスライドを今年10月から開始することを明らかにした。募集台数は20台で、8月15日から受付を開始するとしている。
先代市交通局によると、10月からパーク・アンド・バスライドが行われるのは仙台市若林区にある同局・霞の目営業所。営業所の敷地が広く、一般車両の駐車スペースを設置する余裕があることや、ラッシュ時間帯にこの営業所を始発とするバスが数多いことから、パーク・アンド・バスライド実施営業所としては最適と判断された。
仙台市内ではみやぎ生協が組合員を対象に地下鉄最寄り駅の店舗駐車場にクルマを置き、地下鉄で市の中心部まで移動するというパーク・アンド・(サブウェイ)ライドは行われていたが、市交通局が中心となって行うものは今回が初となる。
募集するのは20台分で、バス定期券あるいは月額1万円以上のプリペイドカード(スキップカード、バスカードなど)を購入することが条件。駐車費用は月額1000円だが、同営業所から1カ月定期を使い、JR仙台駅前までバスを利用した場合の合計額は1万2990円となる。市の中心部で月極の駐車場を契約した場合、1万5000〜2万円程度の費用が掛かることや、この他に燃料代が加わることを考えれば、リーズナブルな料金設定になるとしている。
応募対象は「霞の目営業所方面から市内中心部までマイカーで通勤・通学しており、移動手段をマイカーからバスに変更することを希望される方」で、募集期間は8月15日から9月16日までの1カ月間。応募多数の場合には抽選で当選者を決定するという。
市交通局では「少ないながらも自分のクルマを使わず、公共交通機関を利用することで排出ガス削減にもつながる。興味を持った方はぜひ応募して欲しい」としている。