東京都は6日、地球温暖化対策として将来的に本格導入する方針を決めている燃料電池方式のバスについて、開発を担当したトヨタ自動車と日野自動車から無償リースを受けるで今月中旬から試験的な運行を開始することを明らかにした。
臨海副都心方面での運用を担当する東京都交通局の深川営業所に1台が配置される。
これは東京都が6日に発表したもの。東京都は地球温暖化対策を目的として、将来的に東京都通行局(都営バス)に燃料電池車両を投入することをすでに表明しているが、今回はテストケースとしてメーカーが燃料電池バス1台を無償リースを受ける形で借り上げて運行させるというもの。
実際のバス路線に使用した場合のデータなどをメーカーに提供することで量産車の開発に役立てるという狙いがある。
運行される車両はトヨタ自動車と日野自動車が開発し、昨年の東京モーターショーで発表された『FCHV-BUS2』。現在もデータ収集を目的とした試運転が続けられているが、これを東京都は2005年3月まで借り上げて東京都交通局の深川営業所に配置。JR東京駅と東京ビッグサイトを結ぶ「東16系統」と、門前仲町と東京ビッグサイトを結ぶ「海01系統」に投入する。
イベント開催時などに利用する乗客が多く、アピール性が高いことはもちろんだが、走行距離が比較的短い割に渋滞に遭遇する可能性が高いことなどがこの路線が選ばれる理由になったらしい。
同日までに国の事業認可を受けており、運転手に対する習熟訓練後に営業運転に投入される。運航開始は今月中旬を予定しているという。