9日午前、千葉県成田市の新東京国際空港(成田空港)・貨物ターミナルビルの近くで、空港内の銀行に両替用の外貨を配送していた軽ワゴン車が何者かに盗まれるという事件があった。被害総額は1130万円相当だという。
千葉県警・新東京空港署の調べによると、事件が起きたのは9日の午前9時ごろだという。小口貨物の配送を請け負う運送会社に勤務する50歳の男性が警察に対して「貨物ターミナルビル付近の路上で外貨の現金が入ったクルマごと盗まれた」と通報してきた。
クルマの中には空港内にある銀行の支店に配送される予定だった外貨1130万円相当(4万6000ドル+4万1000ユーロ+4000ポンド)と約10万円の入ったダンボール箱が納められており、男性はクルマのドアに施錠をしてから近くのビルに配送に向かったという。
仕事を終えて約10分後に戻ってきたときにはクルマが忽然と姿を消しており、慌てて警察に届けを出したとしている。
クルマは通常の軽ワゴン車で現金輸送の専用車ではない。また、現場は空港内のいわゆる制限エリアではなく、配送業者などが比較的自由に入ってこられるという場所だった。
警察では窃盗事件として調べを進めているが、配送ルートが毎日ほとんど変わらないことから、外貨がクルマの中に入っていることを承知で盗み出した可能性が高いとして調べを進めている。
成田空港へ流入してくるクルマについては検問を通過する必要があるが、外へ向かうルートはノーチェクのため、事件発生から発見するのは非常に困難だとしている。