絶滅危惧のツシマヤマネコが交通事故で死亡

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環境省・対馬野生生物保護センターは6日、国の特別天然記念物で絶滅危惧IA類のツシマヤマネコのメス1匹がロードキル(交通事故)が原因で死亡しているのを4日午前に発見したことを明らかにした。今年に入ってからは2匹目、1992年以降では24匹目の交通事故死だという。

ツシマヤマネコは国の天然記念物に指定されており、同時に絶滅危惧種でもある。1997年時点での推定生息数は70〜90頭と言われている。保護も行われているが、現在ではさらに減少が進行しているという声もある。

今回、死亡してる個体が発見されたのは上県町内の国道382号線沿い。昨年12月にもこの個体は今回の現場近くで衰弱しているところを発見・保護されていることから国道付近がテリトリーだったとも考えられている。

交通事故に巻き込まれて死亡したツシマヤマネコの死体が発見されるのは今年に入って2例目だが、いずれも事故が起きた正確な時間や、誰がひいたのかなどはわかっていない。

ツシマヤマネコをひき逃げした場合、文化財保護法違反の罪に問われる恐れもあるため、それゆえに「私がひきました」と名乗り出る人がいない。なぜなら文化財保護法違反の罰則は5年以下の懲役・禁固、または20万円以下の罰金で、これは決して軽くないといえるからだ。

ツシマヤマネコの生息エリアに人間が進出したため、今回のようなトラブルも起きるというわけだが、これから冬に掛けては特に交通事故が増えるということで、同センターではヤマネコの活動時間帯である深夜から未明の運転に注意するように呼びかけている。

《石田真一》

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