香川県の真鍋武紀知事は14日に行われた定例会見の席上、県内で交通事故が多発していることに触れ、ドライバーに安全運転を呼びかける異例の緊急アピールを発表した。13日現在の死者数が74人と昨年よりも悪化。さらには人口10万人あたりの死亡者数も7.25人を記録し、全国ワースト6位に急浮上したことに危機感を覚えたようだ。
香川県内の交通マナーについては「香川ルール」という言葉があるほど悪く、他県から訪れるドライバーが「怖くて走ることが出来ない」という状況も頻発していると言われている。身勝手な運転をするドライバーが非常に多く、速度超過や信号無視、飲酒運転を原因とした事故の発生数は非常に多い。
昨年の10月13日時点での死者数は66人だったが、これが今年は8人増加して74人に。人口10万人あたりの死者数は7.25人となり、全国ワースト6位という不名誉なポジションに位置している。昨年の10月が22位だったことを考慮すれば、これは正に「急上昇」といった情勢となる。
知事が発表した緊急アピールでは「酒を飲んだらクルマに乗らない」、「スピードを出さない」、「信号を守る」といった、ごく当たり前のことばかり掲げられている。つまり、この原則ですら守られていないため、事故が多発しているとも考えられるという。
定例会見での知事の力説は10分にもおよんだ。緊急アピールという形で知事が安全運転の徹底をドライバーに呼びかけるのは異例だという。「小学生レベルのお願いで呆れる」(県関係者)の声も。