4日夜、大阪府柏原市内の西名阪自動車道・柏原インターチェンジ出口から軽自動車が逆走する形で上り線に侵入。これを避けようとした乗用車1台が中央分離帯に激突する事故を起こした。軽自動車はパトカーに抑止されるまでの約9kmを逆走したという。
大阪府警・高速隊の調べによると、逆走による事故が起きたのは4日の午後9時55分ごろとみられている。柏原市旭ヶ丘4丁目付近にある西名阪自動車道・柏原本線料金所の職員から「軽自動車が出口側から侵入し、上り線を逆走している」との通報が寄せられた。
この直後には料金所から200mほど離れた上り線の本線上で、逆走してくる軽自動車を避けようとした29歳男性運転の乗用車が中央分離帯に激突する事故も起きた。幸いにもこの男性にケガは無かったが、軽自動車は減速することなく、そのまま現場を走り去ったという。
県境近くであり、クルマが奈良県方向に向かっていることから、大阪府警では奈良県警にも応援を要請。奈良県警では上り線を一時通行止めにして、パトカーを大阪側に向けて走らせて発見を急いだ。
この結果、通報から約20分後の午後10時15分ごろ、料金所から約9km離れた奈良県河合町付近で警戒中のパトカーが逆走している軽自動車を発見。進路を塞ぐようにして走行を抑止し、運転していた83歳の男性を保護した。
男性は老人性の痴呆が進行しているようで、自分が高速道路を逆走していることはもちろん、クルマを走らせているという実感にも乏しかった。警察では親族に連絡を取って以後の運転について再考させる方針だという。