不審車両の追跡で巻き添え、1人が死亡

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12日未明、福岡県北九州市小倉南区内の国道10号線で、不審車両としてパトカーから追跡を受けていた乗用車が交差点に赤信号を無視して進入し、他のクルマと衝突する事故を起こした。この事故で衝突された側のドライバーが死亡している。

福岡県警・北九州市警察部、同・小倉南署の調べによると、事故が起きたのは12日の午前1時15分ごろ。これより5分前の午前1時10分ごろ、北九州市小倉南区湯川2丁目付近の国道10号線で、赤信号を無視して走行していた乗用車をパトロール中だった北九州市警察部のパトカーが発見した。

パトカーはこのクルマに対して停止を命じたが、クルマはこれを無視するように100km/h以上のスピードで逃走。パトカーは不審車両と判断し、これを追跡した。

逃走開始から5分後の午前1時15分、クルマは発見現場から国道10号線を6kmほど進んだ北九州市小倉南区東貫2丁目付近の交差点でも赤信号無視による交差点進入を試みたが、青信号で進入してきた乗用車と出会い頭に衝突した。衝突された側のクルマは大破し、運転していた24歳の男性が出血性ショックで死亡している。

逃走車両を運転していた29歳の男にケガは無かったが、助手席にいた28歳の男は左足を骨折する重傷を負っている。警察では逃走車両を運転していた男を道路交通法違反(速度超過、信号無視)の現行犯で逮捕し、今後は業務上過失致死容疑での再逮捕も視野に入れた捜査を進める方針だ。

男のクルマからはシンナーとみられる液体が入ったペットボトルが発見されており、乗っていた2人からはシンナー臭が漂っていた。警察では2人が薬物摂取をしていることの発覚を恐れ、逃走したものとみている。

今回の追跡について、福岡県警では「パトカーは逃走車両に停止を呼び掛けながら車間距離を取って追跡しており、対応に問題はなかった。しかし、何の関係も無い市民が巻き添えによって死亡したことは痛恨の極みだ」とコメントしている。

《石田真一》

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