JR中央線の踏切トラブル、一般車締め出しへ

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高架化に伴う工事によって対岸までの距離が延長されたJR中央線の踏切で、渡りきれない人やクルマが電車を緊急停止させ、運行を妨げている。

この問題について、警視庁は18日、トラブルが最も多発している小金井市内の踏切で一般車両の通行禁止時間を延長する措置を決めた。

これは警視庁の交通規制課が決めたもの。東京都内を走るJR中央線のうち、高架化に向けた工事が行われている三鷹〜国分寺駅間では、工事用のスペースを作り出すために上り線の位置を従来よりも北側に移動させている。

このため、この区間にある13カ所の踏切で対岸までの距離が数メートルから数十メートル長くなり、さらには遮断機の下りるタイミングも見直されたため、対岸まで渡りきることが出来ずに人やクルマが踏切内に取り残される事態が頻発した。

各踏切には警備員が常駐しており、危険が生じた際には非常停止ボタンを操作して電車を止めるが、9月末の工事開始以来、平均して1日あたり1〜2回は電車が非常停止し、ダイヤに遅れが生じるトラブルが発生していた。

深刻なトラブルが最も多く発生しているのは、武蔵小金井駅に隣接する小金井街道踏切。交通量の多い都道だけにクルマ絡みのトラブルが多発。10月中旬までに発生した68件のトラブルのうち、56件はこの踏切で発生している。

高齢の歩行者については駅構内の通行を認めるという便宜を図り、歩行者が関係するトラブルは減少する方向にあるが、クルマは踏切待ちでイライラ感が頂点に達したドライバーが無茶を行いやすかった。

10月には前方の道路が混み合っているに踏切内にクルマが進入。前進も後退も出来なくなったあげく、踏切内に取り残される事態が2日連続で発生していた。工事によって対岸までの距離が倍増し、短時間で到達できなくなったこともこれに拍車をかけている。

警察では対策を検討してきたが、バスの発着が多くなる朝の通勤時間帯に一般車両を通行禁止にするという案を最終的に決めた。

小金井街道踏切は現在も午前7時30分から8時30分までの間は一般車両の通行が禁止されているが、これを午前7時から10時に拡大。小金井街道につながる周辺道路についても同様の規制を実施する。バスやタクシー、自転車などは規制対象外となる。

規制対象車については、約1.2km西方に立体交差があり、そこを通行すれば影響が最小限に抑えられると見込んでいるようだ。

規制は12月から2カ月程度行われ、問題が無ければその後も継続される。

《石田真一》

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