リムジンバスも逆走---新聞社への通報で明らかに

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首都圏の各地と羽田空港や成田空港を結ぶ路線バス(リムジンバス)を運行する東京空港交通は20日、同社の運行するバスが今年7月に首都高速湾岸線を100mに渡ってバックした状態で逆走していたことを明らかにした。

同社から連絡を受けた警察は関係者から事情を聞くとともに、国土交通省・関東運輸局も調査に乗りだした。

同社によると、首都高での逆走を行ったのは羽田空港から東京シティエアターミナル(略称TCAT、東京都中央区)に向かっていたリムジンバス。今年7月11日の午後8時ごろ、東京都港区台場2丁目付近の首都高速湾岸線東行きを走っていた際、本来降りるべき13号地ランプを通過してしまったことに42歳の運転手が気がついた。

バスは出口車線から約100m付近の位置で急停止。乗客に対して「次の出口まで向かうと往復で最低でも30分間を要すので、出口まで慎重に後退していきます」とアナウンスを行い、約3分掛けてゆっくりと後退。そのまま数分遅れで台場地区にあるホテルに設置された停留所へと向かった。

運転手は「大きなトラブルは無かった」として会社への報告を行わなかったが、当時このバスに乗車していた乗客が、今月発生したJR東海バスの逆走トラブルの直後に「東京でも同様のトラブルは起きている。後続車が突っ込んでくるのではないかと不安を感じていた」と新聞社に通報。

これを受けた新聞社が同社へ対しての取材を行い、その後に行った内部調査で不祥事が起きていたことが確認されたという。

乗務していた運転手はこの日の午前から10便の乗務を担当していたが、このうち5便はトラブルを起こしたものと同じ羽田発TCAT行きだった。しかし、トラブルを起こした便を除く4便については台場地区のホテルを経由しない直行便であり、このことから運転手は「台場のホテルには寄らないと思い込んでいた」と内部調査の際に供述していたという。

会社側は最終的な確認が取れたとして、警察や国土交通省にも事態を報告。これを受けた警察では道路交通法違反容疑で、関係者への聴取を行っていくとしている。

《石田真一》

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