ひき逃げ容疑者は痴呆症75歳

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富山県警は11月28日、富山市内で重傷ひき逃げ事故を起こしたとして、75歳の女から業務上過失致傷と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で事情を聞いていることを明らかにした。

女は老人性痴呆症のため、事故当時の状況をほとんど覚えていないらしく、警察ではどのように対処するか検討している。

富山県警・小杉署の調べによると、事故が起きたのは11月27日の午前11時ごろだという。富山市北代の市道に隣接した民家で、家の前にある側溝の清掃を行っていた75歳の女性が進行してきたクルマにはねられた。クルマは女性をはねた際にも減速せず、そのまま逃走している。女性は病院に運ばれたが、右足の骨を折る重傷を負った。

現場に残された塗膜片や目撃情報から、警察では富山市内に住む75歳の女が事故を起こした可能性が高いと判断。この女が所有するクルマに事故の痕跡が確認できたことから、業務上過失致傷と道交法違反容疑で事情を聞くため、同署への任意出頭を求めた。

しかし、取調べ中に女は「何かに当たったような気はするし、クルマが壊れているから当たったのかもしれないが、事故を起こした実感はない」と供述。後の調べでこの女に老人性痴呆の疑いがあり、通院治療を受けていることがわかった。

女は痴呆の症状が出た後もクルマの運転を続けていたが、家に帰れなくなるなどの問題が生じてこなかったことから、家族は運転を認めてきたらしい。痴呆症の場合、警察が運転免許の取り消しを命じることもできるが、実際には自主返納を推奨しているのが実情だ。

警察では今後も取り調べを続けていくとしているが、逮捕は行わず、在宅で起訴する方向で処理を進めるようだ。

《石田真一》

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