シンナー吸引?---強制捜査を裁判所が初めて容認

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パトカーの追跡から逃れようとした際に著しい速度違反を行ったとして今月4日に現行犯逮捕された30歳の男が、逃走中にシンナーを吸引していた疑いが強まり、福岡県警は15日、この男を毒劇物法違反容疑で再逮捕した。

男は吸引を否定していたが、裁判所から令状を取り、強制的に採尿にして検査した結果、吸引の事実が明らかになった。

福岡県警・小倉南署の調べによると、この男は今月4日午後2時ごろ、自分の所有する軽ワゴン車を運転中、北九州市小倉南区内の国道3号線で速度超過違反。これを同署員が発見、停止を求めた。だが、クルマはこれを無視するように逃走を開始し、一時は100km/hを超える速度で走った。

パトカーはこれを追跡したが、逃走中のクルマは猛スピードを出しながらも、左右にふらつきながら走るなど、おかしな挙動を見せていた。

クルマは香春町内で路肩に乗り上げて走行不能となり、運転していた男は追跡してきた警官に取り押さえられ、道交法違反の現行犯で逮捕された。

男が運転していたクルマの中からはシンナーが入ったペットボトルが発見されており、走行中のクルマの挙動からも男がシンナーを吸引しながらクルマを運転していた可能性が高いとみられた。しかし、取り調べの過程で男は吸引の事実を強く否定した。

男が捜査に非協力な姿勢を見せ、薬物吸引の事実についても否認を続けることから、警察では裁判所に対して強制採尿の捜査令状を請求。裁判所も求めに従い、これを発行した。

男には令状に基づく採尿が行われ、この結果としてシンナー成分を男の尿から検出。男は毒劇物法違反容疑で再逮捕された。

強制採尿については、容疑者が覚せい剤の摂取を行っていたと推定される場合に実施されることは珍しくない。しかし、今回はシンナー吸引に対して令状の発行がなされており、これは全国でも初めてのケースだという。

《石田真一》

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