タクシー強盗殺人の加害者側「現場にはいたが、共犯ではない」

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2000年12月、兵庫県御津町で48歳のタクシー運転手が殺害された事件で、この運転手の遺族が加害者側に総額約1億2000万円の損害賠償を求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が15日、神戸地裁姫路支部で行われた。

主犯格とされる少年側の弁護士は「賠償額は裁判所の判断に任せる」としたが、犯行当時にこの少年と一緒にいた少女の弁護士は「刑事、民事ともに責任はない」と答弁し、全面的に争う姿勢を見せている。

この事件は2000年12月27日の深夜に発生している。家族と口論したことを発端にして家出をしていた当時16歳の被告少年が、行動を共にしていた17歳少女(中等少年院に送致済み)と共謀し、兵庫県姫路市内から乗り込んだタクシーの運転手を御津町内で殺害。売上金1万8500円を奪ったというもの。

被告は当初から「カネが無くなったらタクシーを襲う。運転手が抵抗したら殺す」と決意しており、それを少女にも応諾していた。

運転手の殺害は「少女が運転手に缶コーヒーを渡す」という行動を合図に行われており、現金を奪う目的でタクシーに乗り込んだという2人の供述からも警察、検察では「計画的な犯行」と判断。

主犯格の少年を強盗殺人容疑で逮捕・起訴し、共謀共同正犯とされた少女を中等少年院に送致していた。

今回の民事訴訟では、少年側は「裁判所の判断に委ねたい」と答弁したものの、少女側は「事件当時は現場にいたが、共犯にはあたらない。刑事、民事共に少女の責任はない」と答弁。賠償金の支払いはもちろん、責任問題そのものについて争う姿勢を見せた。

《石田真一》

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