トヨタは、かつて欧州市場での販売台数の目標として、2005年までに「80万台、シェア5%」を掲げてきた。しかし、2003年時点で86万台を販売し、この目標を達成している。
そして、すでに次の目標である「欧州シェア10%」に注目が集まっている。もちろん、達成できるかどうかではなく、いつ達成するか、に関心が集まっていることは言うまでもない。
2003年のトヨタの欧州での販売台数は、前年比で13%前後の高い伸び率を示した。これは、イギリスで生産している『アベンシス』や、フランスで生産している『ヤリス』(日本名『ヴィッツ』)の好調によるものである。
今後、2003年のような高い伸び率を維持すると仮定すると、6年先の2009年にはシェア10%の目標を達成できる。ただ、10%を超える伸び率を維持し続けるのは、トヨタとしても難しいものがあり、シェア10%達成は2012年前後になるのではないかと予想される。
2004年のトヨタは、引き続き現地生産車のアベンシスやヤリスの拡販に努める一方、ハイブリッド車の『プリウス』を欧州でも販売する。欧州では、日本やアメリカ以上に環境保護に対する意識が高く、環境への配慮をセールスポイントとしたプリウスも広く受け入れられるとの期待が高まっている。