泥酔の同僚を救急車で自宅へ送る……犯人隠避?

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千葉市消防局は15日、泥酔状態でひき逃げ事故を起こした29歳の消防員を、同僚の救急隊員が救急車に乗せて自宅まで送り届けるという不祥事が起きていたことを明らかにした。

同僚はひき逃げ事故の存在を知らず、犯人隠避には当たらないとしているが、救急車を使って自宅まで送り届けた行為自体については「問題があった」と認めている。同局によると、ひき逃げ事故を起こした署員は中央消防署に勤務する29歳の消防士。

この署員は非番だった11日の朝から自宅で焼酎3合とビール1リットル強を飲んだ後、クルマを運転していて買い物に行こうとした際に千葉市中央区白旗1丁目付近の市道(一方通行路)を逆走。35歳の男性が運転する原付バイクと衝突し、弾みで転倒した男性に軽傷を負わせた。

男は現場からそのまま逃走。さらに3kmほど走り、緑区古市場町付近にある牛丼店に入り、さらに飲酒を続けてカウンターで眠り始めた。店員が起きるように声を掛けても職員が起きる素振りをみせないために救急車の出動を要請。

駆けつけた救急隊員がこの署員と顔見知りだったこともあり、署員を救急車に乗せて自宅まで送り届けた。

この際、泥酔した署員は「自転車で来た」と言い、酔って寝ていた牛丼店と自宅が1kmほどしか離れていないことから特に不審にも思わず、そのまま送り届けたという。

しかし、この時点ですでに警察はひき逃げ事件として捜査を開始していた。ナンバーなどの目撃情報から14日までにこの署員を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。

同局では「救急車で自宅まで送るという行為は明らかに行き過ぎであり、身内に甘いと言われても仕方ない」と謝罪する姿勢を見せた。

しかし、ひき逃げ事件の犯人を隠避したという可能性については、「現場に駆けつけた救急隊員はひき逃げ事件の容疑者であるという認識がなく、本人も自転車で来たと言い張ったためにこれを信じた。知っていて隠したわけではない」と強く否定している。

《石田真一》

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