愛知県警は19日、暴走族同士の抗争を要因とした大規模な乱闘事件を起こし、7人を死傷させたとして、豊田市内を拠点に活動する暴走族グループのリーダー格の男ら幹部メンバー10人を凶器準備結集・集合の容疑で逮捕した。
今後は傷害致死傷容疑でも取り調べを進めていく方針だ。
この事件は昨年11月10日の午前3時30分ごろに起きた。豊田市青木町付近にあるパチンコ店の駐車場にたむろしていた暴走族グループに対し、対立する別のグループが襲撃。総勢40人程度の大乱闘に発展した。
通報を受けた豊田署員が現場に急行したが、襲撃を受けた側の1人が死亡、6人が重軽傷を負っている。
「対立する組織の25人が金属バットを持って襲撃してきた」という供述を元に捜査を行っていたところ、対立する暴走族グループの下位メンバーが「幹部メンバーの指示で乱闘に参加した」と容疑を認める供述を行っていたことがわかった。
このため、さらに捜査を進め、20歳から24歳までの幹部メンバー5人が「凶器を集めて襲撃しろ」と命じていたことが判明。さらにこれを応援する形で別のグループの5人が直接の容疑に関わっていることもわかった。
逮捕されたメンバーは警察の調べに対し、「豊田市内を拠点に活動する暴走族を一本化するために自分たちのグループに加われと言ったが、これを拒否された。自分たちのグループを襲撃するという噂があり、先手を打った」などと供述しているという。
襲撃の際は複数箇所に集結し、そこに別のメンバーが凶器を届けるという、「かんばん方式」さながらの方法を取ったようだ。