早い段階での賠償請求には疑いを---おれおれ詐欺で288万円

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神奈川県警は20日、横浜市内に住む36歳の女性が警官を名乗った男から現金を振り込むように指示を受け、実際に約290万円を騙し取られるという事件が起きていたことを明らかにした。

いわゆる「おれおれ詐欺事件」とみられているが、警官を名乗って現金の支払いを要求するという被害が確認されたのは神奈川県内では初めてだという。

神奈川県警・港南署の調べによると、事件が起きたのは19日の午前11時ごろだという。横浜市港南区内に住む36歳の女性の元に、神奈川県警の警察官を名乗る男から「ご主人が交通事故を起こされました。状況から考えても全面的にご主人が悪く、相手の方も重傷となっています」という連絡が入った。

さらには被害者の夫、と名乗る人物から「妻の治療費やクルマの修理代に200万円掛かる。すぐに振り込んで欲しい」との連絡が入った。女性は慌てて200万円の振り込み手続きを実施。被害者の夫とされる人物に連絡を取った。

だが、電話に出た人物は「後遺症が残るらしい。手術のためにもっと現金が必要だ」と、さらなる振込みを要求。女性はこれに従い、預金口座に残されていた88万円あまりも振り込んでしまった。

後に自身の夫と連絡が取れ、一連の話が嘘であることがわかったが、その頃には振り込まれた先の口座から現金が全額引き出されており、連絡に使った携帯電話もつながらなくなっていたという。県警では警察官を名乗った「おれおれ詐欺」の亜種とみて、捜査を開始している。

同様の被害はこれまでに埼玉、奈良、山形、福井の各県で確認されているが、神奈川県内では今回が初めての被害確認となった。

警察ではこれまでに被害が確認された県の警察と同様、「警察官が交通事故の示談交渉に参加することはありえない」と注意を呼びかけるとともに、「人身事故の賠償については、自賠責保険の契約を締結した損保会社が行うものであり、早い段階での請求があった場合には事故が発生しているのかどうかを含め、警察に問い合わせてほしい」とコメントしている。

《石田真一》

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