「逆走って危険だったの?」---報道によってトラブル発覚

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中国バスは28日、同社が運行していた日帰りツアー客を乗せた貸切バスが昨年9月、山陽自動車道を走行中に所定のインターチェンジを誤って通過してしまったため、本線上を50mに渡ってバックするというトラブルが起きていたことを明らかにした。

国土交通省・中国運輸局には27日付けでこのトラブルの報告を行っているという。

これは中国バスが28日に明らかにしたもの。同社の説明によると、昨年9月26日午前、広島県福山市から兵庫県姫路市に向かっていた観光バスが降りる予定だった山陽自動車道・姫路西インターチェンジ(IC)を誤って通り過ぎてしまった。

運転手は直後にミスに気づいて路肩に停車。次のICを目指すと目的地への到着が遅れてしまうため、乗客40人を乗せた状態でハザードランプを点灯させながら本線上をゆっくりとバック。50mほど下がって出口車線までたどり着き、そのまま何事も無かったかのように同ICで高速から降りたという。

昨年11月に起きたJR東海バスの逆走トラブルが大きく報じられたことによって、当時このバスに乗っていた客が同社に対して「おたくのバスでも9月に高速道路を逆走している。こんなに大きなトラブルになりうるものだったのか」と苦情を言ってきたことで事態が発覚した。

同社では運転手に対しての聞き取り調査を行っていたが、運転手は逆走の事実を全面的に認めた上で、会社に対しては「他社のトラブルが報じられたことも知っている。こんなに重大なことだという認識に欠けていた。運転を続けていく自信がない」として、11月下旬までに依願退職している。

また、同社は運輸局への報告が遅れたことについては、「当事者への事実確認が後手に回り、報告するタイミングを逸してしまった。今後このようなことが起こらないように乗務員に徹底させるとともに、報告についてもトラブルが発覚した時点で早急に行いたい」としている。

中国運輸局では同社からの聞き取り調査を進め、特別監査も実施する方針だという。

《石田真一》

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