二度あることは……連続タクシー強盗犯を待ち受けて逮捕

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山梨県警は2日、1月下旬から県内で頻発していたタクシー強盗の容疑者として23歳の男を強盗容疑で逮捕した。地元の地理に明るくない東京のドライバーを山間部に連れて行き、現金を奪うという犯行を繰り返していたとみられている。

山梨県警・韮崎署の調べによると、最初の犯行は1月27日に発生している。同日の午後10時30分ごろ、東京都内の個人タクシー運転手から「東京の渋谷から乗せてきた若い男にクルマを奪われた」と通報があった。

被害に遭ったのは71歳の男性運転手で、20歳代前半とみられる若い男を乗せ、韮崎市内まで走ってきたところ、積雪によってスリップして走行が困難になった。

この際、客の男が「俺の方が雪道の運転に慣れているから交代するよ」と言って、運転の交替を提案。運転手が路肩にクルマを止め、運転を交替するために外へ出た隙を狙い、そのままタクシーを持ち逃げたという。

車両は間もなく発見されたが、車内からは売上金など約6000円が無くなっていた。

翌28日深夜、JR甲府駅前交番に「東京から乗ってきた男に売上金を奪われた」と、64歳のタクシー運転手が駆け込んできた。

この運転手はJR渋谷駅前から20歳代前半と見られる若い男を乗せ、韮崎市内へと向かっていた。運転手は男の指示通りに走ったが、途中経由した林道を走行していた際、ナイフを突きつけられて現金を出すように脅された。

運転手は持っていた約3万円の売上金を男に手渡したが、男は「ここで降ろされても俺が困る。誘導してやるから甲府駅の近くまで走れ」と脅し、駅近くで降りた後は徒歩で逃走したという。

2件の事件とも「JR渋谷駅前から乗車し、韮崎市内まで向かうように指示した20歳代前半の男」が関わっていることから、警察では同一犯による連続強盗と判断。警戒を強めていた。

2日未明、パトロール中の捜査車両が「韮崎方面に向かう東京のタクシーを発見した」との連絡が入った。韮崎署は同一犯が再び犯行を企てた可能性が高いと判断。27日、28日の両事件現場に捜査員を派遣。タクシーの到着を待った。

この読みは見事に的中。タクシーは28日の事件現場となった韮崎市円野町付近の林道に現れた。この時点で捜査員がタクシーを取り囲み、乗客の男に対して職務質問を実施。男に任意同行を求めたところ、2件の強盗に関わったことをほのめかしたため、強盗容疑で緊急逮捕している。

「二度あることは三度ある」というが、捜査員が張り込んでいたことによって、3件目の事件は未然に防がれた。

《石田真一》

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