ガソリンスタンドにクレーム攻勢---現金を騙し取ったのは同一犯か

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青森県警は2日、県内にあるガソリンスタンドに対し、給油の際にトラブルが生じたとして猛烈なクレームを付け、修理代などして現金を求めるトラブルが多発していることを明らかにした。

一部の業者では求められるままに現金の振込みを行ってしまったケースも確認されており、警察では「クレーム内容に沿ったトラブルが実際に生じていたかどうかは確認してほしい」と注意を呼びかけている。

青森県警・野辺地署の調べによると、警察が最初にこのトラブルを確認したのは先月下旬。1月26日の午前10時ごろ、六ヶ所村内にあるガソリンスタンドに対し、客を名乗る男から「オイル点検の際にキャップを閉め忘れただろう。それが原因でクルマが壊れた。どうしてくれるんだ!?」という内容の電話が掛かってきた。

男はスタンドの経営者に対し、約30分間に渡って強い口調で苦情を言い、修理代に3万円近くが掛かったので弁償しろと脅した。経営者はトラブルが作業ミスによって生じなかったとはいえない状況に追い込まれ、男の言うままに修理代相当額を振り込んだという。

しかし、後に伝票などをチェックしたところ、男が来店した日にオイルの交換や点検を行ったという記録はなく、虚偽の内容だった可能性が高いことがわかり、警察に被害を届け出た。

警察が調べたところ、事件はこの1件だけに留まらず、1月20日ごろから7件が発生していたことがわかった。いずれも客を名乗る男から電話が突然掛かってきて、「作業ミスによってトラブルが生じた。修理代を弁償しろ」と迫っていることがわかった。

しかも、電話の男は関西弁で、振込先の口座は九州の銀行が多いなど、いくつかの共通点があることも判明した。7件中3件は振込みを要求した口座番号も同じであり、警察で一連の事件に恐喝や詐欺の疑いがあると判断。振込先として指定された銀行に口座凍結を求めるなど、被害拡大の防止に努めているという。

警察では「額が小額だから今まで表ざたにならなかっただけで、潜在的な発生件数はもっと多いのかもしれない」と考え、業界団体と協力し、被害の実態把握に乗り出すことを決めている。

《石田真一》

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