安全軽視の運送会社を排除……事故前に摘発

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兵庫県警は3日、運転手に対して速度超過や休憩時間を最小限に抑えることを前提とした運行スケジュールを命じていたことが確認され、こうした体制を容認すると将来的な事故発生につながるとして道路交通法違反(過労運転容認、速度超過容認)などの罪に問われた運送会社10社に対する罰金刑が確定したことを明らかにした。

現状では事故を起こしていないものの、このまま見過ごすと事故を起こす可能性が高いという理由で摘発を受け、罰金刑が確定したというケースは全国でも初めてとなる。

兵庫県警・交通捜査課によると、運送会社に対する強制捜査に着手するきっかけとなったのは、高速道路や一般国道で数回の速度違反を繰り返しているトラック運転手たちの悲痛ともいえる訴えだった。

運転手たちは警察の取り調べに対して「速度超過が悪いことは知っている」と供述しながらも、その一方で「会社から過酷なスケジュールを命じられ、速度超過を承知で走りきるか、睡眠や休息の時間を削って対処するしかない」と告白。さらには「月に数度は居眠り運転状態になり、事故を起こしそうになったことも珍しくない」とも供述していた

県警では「現状では過労運転による事故を起こしていないものの、移動スケジュールには過労運転や速度超過を容認したものがある」と判断。運転手に過酷な勤務を命じていたと推測される16社に対する強制調査に着手した。

その結果、法定速度を維持しているかぎりは絶対に間に合わないスケジュールを科したり、一般道の走行を指示しながら高速道路使用と変わらないスケジュールでの移動を命じていたことが確認できた10社については「特に悪質」と判断している。

これらの会社は過労運転を要因とする事故を起こしていなかったが、警察では「事故を起こしていないため、さらに過酷なスケジュールを命じても大丈夫だと過信する恐れがある」と判断し、運行管理者の逮捕にも踏み切っている。

実際の事故を起こす前の摘発は異例中の異例だが、兵庫県警では「高速道路で大型トラックが関係する多重衝突事故が起きるとその結果は重大なものとなる。危険な運転を強いて、安全を軽視することが当然と考える会社を排除することも今後は必要になってくる。故意に安全を脅かすことがあってはいけない」と説明しており、今後も同様の摘発を進めていくとしている。

《石田真一》

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