9日未明、福岡県福岡市でタクシーの運転手を脅して現金を奪い、徒歩で逃走した男が、被害を受けたタクシーに追跡され、事件から10分後に逮捕されるという事件が起きた。警察では55歳の男を強盗の現行犯で逮捕している。
福岡県警・福岡南署の調べによると、事件が起きたのは9日の午前0時40分ごろ。福岡市南区寺塚1丁目付近の路上でタクシーを降りようとしていた乗客の男が、運転手に対して刃渡り約10cmのナイフを突きつけて「カネを出せ!」と要求した。
男の要求に従い、運転手は売上金など1万6000円を手渡したが、男はこれを受け取るとそのま走って逃走した。
運転手はしばらく呆然としていたが、現金を奪った男が前方を走っていることを確認すると、その背後からタクシーで追走。同時に警察へ対して被害発生の通報を行なった。
男は懸命に逃走しようとしたが、当然ながら人間の足よりもクルマの方が早く、すぐに追いつかれてしまった。そのうちに通報を受けた警察官も駆けつけ、挟み撃ちにされる形で事件発生から約8分で逮捕された。
男はクルマが入れないような路地は使わずに逃げたとされており、警察では「ちょっと考えればクルマの方が早いとわかるようなものだが」と呆れている。