スピードダウンして---関西特有のETCゲートが消滅

自動車 テクノロジー ITS

日本道路公団(JH)・関西支社は16日、同支社管内にあるETC(ノンストップ料金収受システム)ゲートで試験的に導入していた短いタイプの開閉バーを、従来タイプの長さに戻したことを明らかにした。

これはJHの関西支社が明らかにしたもの。同支社管内ではETC端末へのカード入れ忘れや接触不良によって、料金所通過時にシステムが読み取りエラーを起こし、開閉バーが上がらない状態となって車体に接触する事故が相次いだ。

利用客からのクレームも殺到したことから、バーが下がった状態であっても車体に接触しないようにバー自体を短くし、さらにはバーとバーの間隔を広げるという独自の工夫を行い、2002年6月から各料金所で順次導入していった。

ところがバーが車体に接触しないことが知られてくると、ETC非装着車がゲートを強引にすり抜けるという事例が目立つようになった。最近では1日あたり20〜30台が料金を支払うことなく、通過していることが調べによって判明している。

このため同支社では、バーの長さを全国標準的なものに戻す作業を開始し、これまでに導入されていた約60レーンでの改修作業を全て完了した。これによって不正通過は防げるとみられているが、しばらくの間はこれを知らずに強行突破を試みてバーに激突するクルマが増える可能性もあるとして、ゲート前での減速を指示する看板などを設置して注意を喚起するとしている。

JHでは「進入時の速度は20km/h以下」と呼びかけているが、関西では40〜60km/hの速度でゲートに進入するクルマが多い。それは関西地区在住のETC装着ユーザーの大半が「素早くゲートを通過するためにETCを付けている」と考えているためだが、先を急ぐあまりに開閉バーに接触する事例が後を絶たなかった。

開閉バーの間隔を調整するのも重要だが、急ぐことだけをアピールしない啓蒙活動も重要なのではないか。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. V4エンジン搭載の新型ヤマハ『YZR-M1』登場に、SNSでは「ビリビリくるぜ!」「男の子はこういうの好きだよねー」など反響
  4. トヨタ『ライズ』がカラフルに変身!? フルーツがテーマ『ハバナ フルーティーポップ』、キャルズモーターが発売
  5. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る