関東で盗んでも関西で盗んでも、最終的にはロシアへ

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富山県警と神奈川県警の合同捜査本部は17日、富山県内の港からロシアに向けて盗難したクルマを密輸出したとされる窃盗グループが、神奈川県内に車台番号を細工する工場を持ち、関西方面で盗んだクルマをここに持ち込んで加工していたことを明らかにした。

関東地方で盗まれたクルマが同様に関西方面で加工された疑いもあり、警察ではすでに逮捕しているグループのメンバーをさらに追及し、事件の全容解明を目指す。

合同捜査本部の調べによると、このグループは富山新港や伏木港へ寄港するロシア船員が購入した中古車に紛れ込ませるように、盗難してきた新車同様のクルマをロシアへ密輸出しようとしていた疑いがもたれている。

これらのクルマは車台番号が廃車されたクルマのものと入れ替えられるなど、書面上は廃車として扱われたことになっており、番号入れ替え加工自体もかなり精巧に行われていた。

その後の調べで、こうした加工を行う工場が神奈川県内の自動車整備工場で行われていることが判明した。この工場には関西方面で盗難されたクルマをキャリーカーなどで持ち込み、車台番号を加工した上で富山県内の港に再輸送していたことがわかった。

また、これと同様に関東方面で盗まれたクルマは関西にある工場に持ち込まれ、同様の加工を受けていたとみられるが、こちらの場所はまだ特定には至っていないようだ。

関西で盗んだクルマを関東に持ち込み、関東で盗んだクルマを関西へ持ち込むというのは一見しても手間が掛かるように思えるが、ナンバー手配による発見を少しでも遅らせるための手口とみられている。

それぞれの地区を別の業者が担当していたと供述するメンバーもおり、捜査本部では大阪府警や兵庫県警とも連絡を取り、関西方面にあるという加工工場の摘発を進めていくとしている。

《石田真一》

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