タイヤ脱落ダンプ、適切に整備されていなかった可能性

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北海道警は22日、江差町内の国道でダンプトラックのタイヤが突然脱落し、歩道を歩いていた3歳の男児が直撃を受けて死亡した事故で、事故を起こしたダンプトラックを運転し、業務上過失致死容疑で逮捕された62歳の男が経営する会社への家宅捜索を実施した。

事故を起こしたダンプトラックは青森県内の業者から北海道上ノ国町の砕石業者に貸し出され、男はこの会社からまた貸しを受けていたことがこれまでの調べで判明しているが、その経緯についても調べを進める方針だ。

北海道警・江差署の調べによると、事故が起きたのは18日の午後4時35分ごろ。江差町水堀町付近の国道229号線で、砂利を搭載して走行していた10トン積みのダンプトラックの左側後輪2本が突然脱落。

そのまま十数メートル転がって、このうち1本が歩道を歩いていた3歳の男児の後方から直撃した。また、この男児の祖母にあたる64歳の女性も一緒に転倒し、足に軽傷を負った。負傷した男児はすぐに病院へ収容されたが、事故から11時間後に脳挫傷などが原因で死亡している。

事故を起こしたダンプトラックは男の経営する会社で所有していたわけではなく、所有名義は青森県弘前市内にある業者となっていた。トラックはこの業者から昨年5月に北海道上ノ国町にある砕石業者に貸与され、以後はこの会社が主に使用していたという。

事故当日はこの砕石業者がすでに使用していなかったダンプトラックを男に対してまた貸しする状態となっていたが、所有している会社はダンプトラックのまた貸しを把握しておらず、事故後に警察からの問い合わせを受け、初めて実態を把握したようだ。

脱落したタイヤ(ホイール)を保持するボルトは全て破損していたが、このうち数本には錆が確認されており、かなり長期に渡って破損が見逃されていた可能性が高くなっている。

ダンプトラックを所有している会社は「貸与中の整備は相手の会社に一任していた」と説明しており、警察では実際の整備点検がどのように行われていたのかを継続して調べていく方針だ。

《石田真一》

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