整備業者はボルト亀裂を指摘---タイヤ脱落事故

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北海道警は2月29日、ボルトの破断が原因となってダンプトラックからタイヤが脱落し、直撃を受けた3歳の男児が死亡した事故について、事故当時にこのダンプを運転していた男がボルト破断の事実を以前から知っていた可能性が高いことを明らかにした。

問題の事故は18日の午後4時35分ごろ、江差町水堀町付近の国道229号線で発生している。走行していたダンプトラックの左後輪が突然脱落。歩道を歩いていた3歳の男児を直撃し、男児は11時間後に死亡している。

事故を起こしていたダンプトラックはタイヤ(ホイール)を固定するボルト8本すべてが破断していた。

このうち2本については長期に渡って破断状態が見過ごされていた可能性が強まっていたが、事故を起こした男が依頼する形で、昨年11月と12月に業者による整備が行われていたことがこれまでに明らかになっていた。

警察では整備業者からも事情を聞いていたが、この業者は昨年12月に行った点検の際、左後輪を支持するボルト数本に亀裂が生じていることを男に示していたことが新たにわかった。

しかし、男は亀裂を深刻視せず、自分の所有するクルマではないことを理由に交換を行わせなかったという。この段階では破断に至る兆候も無かったことから、業者も「交換を推奨する」としか言えなかったようだ。

この事実について、警察では取り調べの際に男に確認を求めたが、男は「そういうことがあったかもしれない」と、交換を見送ったことを認める供述を行っている。

警察では所有者には無断で借りて使っていたという経緯も合わせ、男が大規模な整備に関心が無かったことを裏付けるものとして、関係した会社などからさらに事情を聞くとしている。

《石田真一》

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