道路で寝ているのを注意……交通トラブル殺人で実刑判決

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昨年6月、路上に寝転がっていたことを注意された男たちが、注意した男性に激しい暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死罪に問われた4人の男に対する判決公判が東京地裁八王子支部で開かれた。

裁判官は実行役の3人に実刑判決を、現場に立ち会っていた1人に執行猶予付きの有罪判決を命じている。

この事件は昨年6月23日未明に発生している。同日の午前1時15分ごろ、八王子市子安町付近にあるコンビニエンスストア前の路上で、店にたむろしていた27歳の男ら4人が道路に寝転がるなどしてふざけていたところ、クルマで通りがかった当時23歳の男性から「路上で寝ていたら危ないだろう」と注意された。

男たちはこれに激怒。男性の乗ったクルマを執拗に追跡。コンビニエンスストアから2kmほど離れた場所にある行き止まりの道に追い詰め、そこで男性をクルマから引きずり下ろし、約10分間に渡って殴る蹴るなどの暴行を行った。

男性は意識不明の状態で病院に収容されたが、25日午前に意識が戻ることなくそのまま死亡。クルマを運転していた別の23歳男性も軽傷を負った。

警察では傷害致死傷事件として捜査を開始。26日午後に「知人が暴行して人を殺してしまったらしい。自首したいと言っている」という電話が八王子署に入り、捜査員が本人を説得。翌日の午後に出頭してきた4人を逮捕した。

4人は事件直前まで酒を飲んでおり、酔った勢いで暴行を行ったことを認めている。

主犯格とされた27歳の男は興奮していて手を付けられない状態となった。共犯の2人も一度はこれに驚き、男を制止しようとしたが、これが逆に暴行をエスカレートさせる原因にもなったようだ。

8日に開かれた判決公判で、東京地裁八王子支部の長谷川憲一裁判長は「被告らの行動は極めて自己中心的で、幼稚な発想に基づき、思慮分別を欠いている」と指摘。主犯格の男に対しては懲役8年、暴行に加わった共犯者2人に対してはそれぞれ懲役7年、懲役6年のいずれも実刑判決を言い渡した。

また、犯行現場に居合わせながらも、暴行には参加していなかった1人については「他の被告より従属的で、暴力を振るっていない」と断定。懲役3年(執行猶予4年)の判決が言い渡された。

《石田真一》

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