16日午前0時過ぎ、イタリア、マラネッロのフェラーリ本社工場で火災が発生した。地元のモデナのほか、隣接県であるボローニャからも消防隊が出動。約4時間後に鎮火した。
この火事で、路上走行テスト車両(同社では伝統的に頻繁に路上テストを行なっている)の整備をする2階建て建物が焼けた。怪我人はなかったが、十数台のプロトタイプが損害を受けた。原因は隣接する事務所内の電気系統のショートが原因とみられている。
16日昼のテレビニュースでは、古い狭い本社正門から慎重に入る化学消防車や、燃料への引火・爆発を避けるべく車両を懸命に運び出す模様が放映された。
フェラーリ広報は、損害は少ないと声明している。しかし7日のF1開幕戦勝利に続き、11日にはモンテゼーモロ社長が80%という圧倒的得票率でイタリア工業連盟会長に就任するなど朗報続きだった同社にとって、思わぬアクシデントとなった。
国民的にフェラーリを応援するイタリアらしいのは、テレビは先日心臓病で倒れた連立与党党首の病状経過とほぼ同じ時間を割き、また多くの媒体が見出しとして「幸いレーシング部門には被害なし」と報じたことである。